吉良 創園長お便り
こちらは、園だよりで掲載されている巻頭言です。
2021年11月号
『マザーテレサの言葉』
思考に気をつけなさい、それはいつか言葉になるから。
言葉に気をつけなさい、それはいつか行動になるから。
行動に気をつけなさい、それはいつか習慣になるから。
習慣に気をつけなさい、それはいつか性格になるから。
性格に気をつけなさい、それはいつか運命になるから。
これは、マザーテレサの言葉の一つです。有名な言葉なのでどこかで聞いたことがあるのではないでしょうか。とても意味深い言葉で、いろいろな観点からとらえることが出来ます。
例えば、ネガティブなことばかり考えていると、ネガティブな言葉として、それは私たちの口から発せられてしまいます。「めんどうくさいな。」「どうせうまくいかないんだ。」「やってもむだなのに」などの言葉を発しながらの行為は、やらされている行為、仕方がなくする行為。その行為を楽しんで行うことはあり得ません。そして、その行動を見ている他の人に不快感すらもたらします。
いやいや行うことが続いていくと、いやいや行うことが当たり前になり、それが習慣になってしまいます。習慣に対して私たちは無意識です。無意識に当たり前にいつも行っているのが習慣。そしてその習慣は、さらに深まっていき、その人の性格になっていきます。無意識にいやいや行うという行動様式が、その人の性格になり、最後には、いやいやと行うその性格は、その人の生き方に、一生に、運命に影響を及ぼすことになってしまいます。
逆に、健全なよいことを当たり前に考えていると、自然によい言葉が発せられるようになります。よい言葉を伴う行為には、いやいや行う行為とは違って、その行為をすることに喜びを感じるでしょう。その行動はまわりによい波動を伝えていきます。そのように喜びを持って行為することが当たり前になり習慣となると、それはその人の性格になるのです。そしてそれはその人の人生をよいものに、意味あるものに変えていくのではないでしょうか。
そのような人間に私たち大人が成れたら、私たちの傍らで過ごす子ども達にとって、すばらしいお手本になるでしょう。そしてそれは、子ども達がそのような人に育っていくことにつながっていきます。思考、言葉、行動、習慣、性格をよいものにして、自分の運命をよいものに変えていきたいものです。それによって社会も変わっていくのではないかと思います。
このコロナ禍の社会の中で、もしマザーテレサが生きていたら、どんなことを話し、行うのだろうか、と想像してみると、何か気づきがあるかもしれません。