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創園長おたより

 滝山しおん保育で毎月発行している園だよりに掲載された記事です。

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026年8月号

 

『あなたがたの子どもたちは、

あなたのものではありません』

 

 カリール・ジブラン(Kahlil Gibran 1983〜1931、ハリールと表記されることも)は、

レバノン出身の詩人、画家、彫刻家として活動した人。1923年に英語で発表された「預

言者」(The Prophet)が代表的な著作です。私はドイツ留学中に実習していたシュタナ

ー幼稚園の保護者から誕生日プレゼントにいただいて、この本のことを知りました。

 

 アルムスタファという名の預言者が12年間オルファレーズという町で、故郷の島へ向か

う船を待ちながら暮らしており、町の皆から敬愛されていました。島を去る日が来たと

き、町の人たちは彼にその知恵を教えて欲しいと頼みました。「預言者」では、アルム

スタファが問に答えるという形で、ジブランの思想が語られます。

 

 愛、結婚、子ども、飲食、労働、理性と情熱、教えること、友情、時、善と悪、快楽、

美、宗教、死など、語られるのは、人間にとって大切なものばかり。ぜひ読んでみてください。その中から「子どもについて」を紹介いたします。

 

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     「子どもについて」

 赤ん坊を抱いたひとりの女が言った。

 どうぞ子どもたちの話をしてください。

 それで彼は言った。

 あなたがたの子どもたちは 

 あなたがたのものではない。

 彼らは生命そのものの 

 憧れの息子や娘である。

 彼らはあなたがたを通して生まれてくるけれども

 あなたがたから生じたものではない、

 彼らはあなたがたと共にあるけれども 

 あなたがたの所有物ではない。

 

 あなたがたは彼らに愛情を与えうるが、

 あなたがたの考えを与えることはできない、

 なぜなら彼らは自分自身の考えを持っているから。

 あなたがたは彼らの体を宿すことはできるが

 彼らの魂を宿すことはできない、

 なぜなら彼らの魂は明日の家に住んでおり、

 あなたがたはその家を夢にさえ訪れられないから。

 あなたがたは彼らのようになろうと努めうるが、

 彼らに自分のようにならせようとしてはならない。

 なぜなら生命は後ろへ退くことはなく

 いつまでも昨日のところに

 うろうろ ぐずぐず してはいないのだ。

 あなたがたは弓のようなもの、

 その弓からあなたの子どもたちは

 生きた矢のように射られて 前は放たれる。

 射る者は永遠の道の上に的をみさだめて

 力いっぱいあなたがたの身をしなわせ

 その矢が早く遠くとび行くように力をつくす。

 いるものの手によって

 身をしなわせられるのをよろこびなさい。

 射る者はとび行く矢を愛するのと同じように

 じっとしている弓をも愛しているのだから。

 

 「ハリール・ジブラーンの詩」神谷美恵子訳 角川文庫 より

© 2022 by Takiyama Shion Hoikuen. All rights reserved.

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