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創園長おたより

 滝山しおん保育で毎月発行している園だよりに掲載された記事です。

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026年6月号

 

『子どもへの言葉かけのヒント』

 

 子どもに何かを言うとき、文章の最後のトーンが上がり、「?」が着いていませんか? たとえば、「そろそろ片付けようか?」「お手伝いしてくれる?」というように、子どもにお伺いを立てる感じです。でも、語尾を上げて質問文にしてしまうと、それに対して、子どもはかなりの確率で同じ答えをします。「片付けようか?」「いやだ、片付けない!」「お手伝いしてくれる?」「いやだ、お手伝いしない!」

 

 しかし、その時の子どもの様子を見ていると、本当に片付けたくないのか、お手伝いしたくないのかというと、そうでもないのです。疑問文は多くの場合「ノー」という答えの誘導尋問になってしまいます。しかし一端「ノー」と言ってしまうと、発せられた「ノー」という言葉が力を持ち始め、その言葉に伴う感情が生まれてしまいます。言葉には力があります。

 

 子ども達に何かを伝えるとき、疑問文ではなく、そして命令文でもなく、何をしたらいいかをそのまま伝えるとよいです。たとえば、「お片付け。」「お皿を流しに持って行っていいよ。」というように。片付ける必要があるので「片付ようか?」と聞くわけですが、ちょっと意識して、語尾を上げて疑問文にするのでなく、「。」で終わる文章で伝えてみましょう。意外と子どもにサッと伝わるものです。

 

 何かを止めさせたいのであれば、「おしまい。」とだけ言うのもよいです。理由を言わない方が乳幼児には伝わるのです。必要としているのは「Why」よりも「WhatとHow」。具体的に何をしたらよいのか、どうしたらよいのか簡潔に伝えます。「こうこうだから、そうしてはいけません!」は、子どもには一番伝わりにくいのです。これでは何をしたらよいかが伝わりません。子どもに伝えない「Why」は、私たち大人はちゃんと知っていることは大切なのです。

 

 今すべきことを具体的に簡潔に伝えていくと、子どもとの言葉のやりとりはシンプルになり、きちんと伝わるようになっていきます。いろいろな理由、説明や、大人の感想や感情の押しつけは、子どもには伝わらないことの方が多いものです。

 

 乳幼児にお伺いをたてることは、主体性を育てることにはなりません。親や教師がその子が今なすべきよいことを、子どものために真摯に考えて決めてあげることは、子どもを支配することではなく、大人がちゃんと決めてくれることで安心し、大人との信頼関係も生まれ、健やかに育つことを促します。大人からのお伺いに答えようとすると、それにより乳幼児の未成熟な自分意識を早期に覚醒させ、その結果、自分自身でコントロールできない自己感情大きくなり、文字通り「わがまま」になってしまいます。

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