吉良 創園長おたより
滝山しおん保育で毎月発行している園だよりに掲載された記事です。
過去の記事
2026年5月号
『ご機嫌いかが?』
子どもたちが機嫌よく過ごしている姿は、とても素敵です。機嫌のよい子どもは、よく遊びます。ひとり遊びでも他の子どもとの遊びでも、自らその遊びに没頭し楽しんでいます。その際の真剣な顔つきにも笑顔にも、その子らしい光が輝いています。変にハイな状態で空騒ぎするのではなく、子どもなりにバランスが取れている状態で、転んだり、喧嘩したりしても、そこから自分で解決し折り合いをつけて、次に進んでいくことができます。
人間の社会や生活の中では、他の人との付き合いを始め、いろいろなことがありますから、いつも機嫌よく過ごすことはできません。いつも機嫌がよくなければならないのではありませんが、機嫌よく過ごすことが生活の大きな部分を占めたら、自分も家族も職場も社会もよい状態、健康な状態になると思います。
子どもの傍らにいる大人は、子どもにいろいろな影響を及ぼしています。私たちの機嫌も伝わっていきます。機嫌が悪いとき、例えばイライラしていると、そのイライラが子どもに伝わっていきます。機嫌よく過ごしているとき、その機嫌のよさが子どもに伝わっていきます。乳幼児の場合は、伝わるというより、大人と一心同体のような在り方をしているので、機嫌の悪さがそのままコピーされる感じです。
私たちの機嫌が悪いとき、子どもたちが何かをやらかしたら、すぐにイライラしてしまいます。それが伝わると、子どもの機嫌も悪くなってしまいます。どう機嫌が悪くなるかにはその子どもの個性が現れます。反対に私たちの機嫌がよいときは、子どもが何かをやらかしてもイライラせずに、その子どもを受け入れ、必要な対応をすることができるでしょう。
そこで大切なのは、自分の機嫌がよいか悪いかに気づくこと。特に機嫌が悪い、イライラしている、ことを把握できると、その機嫌の悪さを子どもに無意識にぶつけてしまわないですみます。これは、自分のことを客観的に見る視点を持つことによってこそ可能になります。
以前、保育専門学校で、就職活動を始める学生に「保育士として働くための心構え」について話をしたことがありました。そこでは、子どもの傍らに立つ人に先ず大切なのは、身体も、心(感情)も、精神的にも健康、よい状態であることと話しました。私たちの健康でよい状態だと、その機嫌のよさが、子どもに伝わるのです。そのような大人の傍らで、子どもたちは機嫌よく健やかに育っていくことができます。また機嫌のよい人が集う場は、家庭でも保育園でも職場でも、そこに集うことによって、機嫌よく過ごすことが促されます。
ご機嫌な子どもたちのために、ご機嫌な大人たちでありたいものです。